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AI時代だからこそ、人と人とのつながりを考える~AIサミットで見えてきたウェルビーイングの本質~

AI時代だからこそ、人と人とのつながりを考える~AIサミットで見えてきたウェルビーイングの本質~

皆さま、こんにちは。そしてこんばんは。CCOまどかです。

「AIが進化すると、人は幸せになるのか?」

「AIは人の幸せの脅威となるのか?」

今年の5月末にB-nO Consulting(以下ビーノと略します)が主催するオンライン勉強会、「組織のウェルビーイング創造MTG」番外編としてAIとウェルビーイングはどう関わるのか ~国際ポジティブ心理学会AIサミット報告会~」を開催しました。

・AI×ポジティブ心理学の最新トピック

・AIが人の幸福感や働き方に与える影響

・AIと倫理/リスク

などをシェアしながら、「AIとウェルビーイングをテーマ」に、参加者の皆さんと共に対話を深めていきました。

今回の『びのけん日誌』は、このオンライン勉強会を振り返りながら、AI時代だからこそ見えてきた「ウェルビーイングの本質」について、読者の皆さまと共に考えていきたいと思います。

AI時代だからこそ見えてきたウェルビーイングの本質

いきなりですが、質問です(笑)

『びのけん日誌』の読者の皆さまは、AIをどのように活用されていますか?!



日々、驚くほどのスピードで進化し続けるAI。

知識を整理し、アイデアを広げ、

ときには「人生の相談相手」のような役割まで果たしてくれていると感じることも…


実際に、私たちはAIと、どう付き合い始めているのでしょうか?!

対話の時間では、参加者の皆さまから様々な活用事例が共有され、単純に「AIは、便利・危険」と語るのではなく、それぞれの実感から、様々な論点が立ち上がっていきました。

ポジティブな側面 〜AIは自己効力感を高め、可能性を広げてくれる存在〜

最初に挙がった声は、AI活用によるポジティブな側面でした。

・圧倒的に作業効率が上がった

・壁打ち相手になってくれる

・言語化が促進される

・文章作成の補助として活用

・会議の要約や情報整理に活用

中には、以前はバイトにコーチングやカウンセリングを振り返る際の文字起こしを依頼していたが、「今はAIに任せれば秒で終わる」といった意見、

自分の価値観やキャリアについて考える際の「対話相手」として使っている、という声もありました。

***

とある参加者からは、こんなシェアもありました。

その方は、会社で「マイパーパス」を考えるワークショップを実施されているそうです。

「Can(できること)」や「Must(求められていること)」は出てくるけれど、

「Will(本当にやりたいこと)」がなかなか見つからないという場面に遭遇された時、

「AIを壁打ち相手として活用してみてください」と促すと…

「良い言葉が出てきた!」

「この言葉、新鮮!」

参加者が自分一人では気づかなかった視点や言葉に出会え、結果的に「マイパーパス」も楽しく作れて、場がとても盛り上がったそうです。

体験を通して、「AIを使うことによって『自分でも、できる!』という自己効力感が、ものすごく上がるのではないか…」とお話しされていたのも、とても印象的でした。

***

実際に、私自身もAIを使い始めてから、文章を書く際の負荷が大きく減りました。

(瞬時に考えを整理したり、論点を広げたりする場面では、本当に頼もしい存在だなぁ〜と思っています)

上述したように、対話の中では、「AIによって可能性が広がる」という前向きな声が数多く聞かれました。

ネガティブな側面 〜AIへの依存、寄り添われすぎる怖さ〜

一方で、

・AIへの依存

・寄り添われすぎる怖さ

・思考の丸投げ

など「ネガティブな側面」も挙がっていました。


ちなみにAIの利用率を年代別に見ると、10代が最も多く、中でも10代女子のおよそ50%はAIに何らかの相談をしているそうです。

・誰かに話を聞いてほしい。

・気持ちを受け止めてほしい。

・一緒に考えてほしい。

AIがあまりにもポジティブに反応してくれるから、ついつい相談したくなってしまうのかもしれません。

(これは10代女子じゃなくとも、分からなくもない! 苦笑)

***

AIへの思考の丸投げに関しては、「批判的視点をもらいながら、自分の思考を深めることが大切だよね…」という意見も。

そのためにも、

・まず最初に人間が考える

・AIにはデータによる裏付けや補強をしてもらう

・結論を丸投げしない


実際、うるちゃん(漆間 聡子)は上記3つを踏まえ、基本のプロンプトを書き換えたそうです。

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また、スマホやSNS、ゲームをやり過ぎてしまう話から、「個人の意志力だけでは限界があるよね」という意見も…

"瞬間に湧き上がる衝動の強さ"

これを認識することによって、「本人が気をつける」だけではなく、学校・家庭・組織・社会の環境設計が必要ではないか、という方向にも話が進みました。



ただし、「強制的に遮断すればいいのか?」という迷いも、対話の中では語られていました。

例えば、

・学校でのスマホ禁止策

・2025年末から始まったオーストラリアのSNS規制

・デジタルデトックス

確かに効果はありそう。

けれどもオーストラリアのSNS規制をはじめ、制度としての運用となると、どこまで実施し続けるのかは、まだまだ難しそうだなと感じました。

だからこそ深まった問い

対話の中で見えてきたのは、AIを「使うか、使わないか」という単純な話ではありませんでした。


確かにAIは、私たちの可能性を広げてくれるかも知れません。


作業を効率化し、考えを整理し、「自分にもできるかも」という感覚を後押しし、自己効力感をも高めてくれる。


一方で、便利だからこそ、考えることそのものをAIに委ねてしまう危うさも…


では、人が自分で考える力や、人として育つ環境を失わないために、何をAIに任せ、何を人間の側に残すのか?!


そこには興味深いヒントがありました。

AI時代のウェルビーイングを考える3つの補助線

ここからは、うるちゃんによるAIサミットのレポートをご紹介しながら、

AIの便利さに飲み込まれず、人が自分で考え、選び、成長していくためには、どんな使い方や環境が必要なのか?!

対話を通して感じた問いについて、考えていきたいと思います。

①「あり方」の視点

一つ目は、「あり方」の視点です。

AIを人間の価値観・倫理に沿わせるためには、どうすればよいのでしょうか。

いわゆるAIアライメントの議論です。

しかし、ここで重要なのは、AIを何に沿わせるのか?! という問いの前に、

「そもそも人間自身が矛盾を抱えた存在である」

ということでした。

***

私たちの中には、目先の快楽に流される自分と、長い目で見て「こうありたい」と願う自分がいます。

だからこそ、AIを人間の価値観・倫理に沿わせる前に必要なのは、単なる目先の欲求ではなく、

「私たちは本当は、どうありたいのか。」

という、より深い問いなのではないでしょうか?!


この視点は、AI時代におけるウェルビーイングを考えるうえで、とても大切な問いだと感じました。

② 「認知」の視点

二つ目は、「認知」の視点です。

AIは私たちの思考を助けてくれます。けれど同時に、思考のプロセスそのものを外部委託してしまう危険性もあります。

「とりあえずAIに答えを出してもらって、後から直せばいいや〜」

一見便利な使い方に見えますが、最初に「尤もらしい答え」を見てしまうことで、私たちの思考はその枠に引っ張られてしまうことがあります。

***

大切なのは、AIに考えてもらうことではなく、まず自分で考えたうえで、AIを使って視点を広げること。

(これは、基本のプロンプトを書き換えたという、うるちゃんの事例にもつながりますね…)

AI時代に失ってはいけないのは、知識そのものではなく、「主体性」なのかもしれません。

③ 「育成」の視点

三つ目は、「育成」の視点です。

対話にも出てきましたが、人は意志の力だけで行動を変えられるわけではありません。

スマホやSNSのようなテクノロジーは、私たちの目先の欲求を、とても強く刺激します。

だからこそ、個人の努力だけに任せるのではなく、「良い選択をしやすい環境を整えること」が重要になります。


***


これは教育の場だけでなく、組織づくりにも通じる視点だと感じました。


また、これからの時代、「一番賢い人」を目指すことの意味は変わっていくのかもしれません。

AIが知識や情報処理を圧倒的に担えるようになる。

であるならば、人間に求められるのは

・共感する力

・試行錯誤する力

・仮説を立てる力

そして「人と関わりながら成長していく力」なのではないでしょうか。

そう考えると、AI時代に価値が高まるのは、

"人と人との関係性の中でしか育たないもの"

なのかもしれません。

AI時代だからこそ、人とのつながりが価値になるのかもしれない

ここまで、私たちはAIとウェルビーイングの可能性について対話し、考えてきました。

・AIを使えば、情報収集は圧倒的に速くなる。

・アイデア整理もできる。

・壁打ち相手にもなってくれる。


それこそ、今回のAIサミットで学んだことを取り入れて、AIとの適切な付き合い方を日々の習慣に取り入れていけば、きっとこれから先も、AIは「私たちの良き伴走者」になってくれるのでしょう。

…しかし、なのか、やはり、なのか…

対話を振り返って原稿を作成しているうちに、

「人が成長するときに背中を押してくれるのは、やはり人との関わりなのではないか」

そんな問いが、私の中に残りました。

「人とのつながりにはどんな価値があるのか」という問い

実は、AIサミットの内容を振り返りながら対話を重ねていく中で、ちょっとずつですが、ある一つの仮説が見えてきました。


それは、あまりに当たり前に感じられるかもしれませんが、


「AI時代だからこそ、人とのつながりを育むことが、これまで以上に大切になるのではないか?」


という問いです。


AIサミットでは、人の幸福感に大きく関わる要素として「関係性」が重要だと紹介されていました。


(ウェルビーイングの3つの要素、「心・身体・社会的なつながり」でいうと「社会的なつながり」といったところでしょうか)


もちろんAIは色々な意味で、私たちを助けてくれています。

けれども、「希望や勇気」、「安心感や信頼」は、人と人との関係性の中でこそ育まれていくものなのではないだろうか。

そう考えたとき、私の中での今回のテーマは、「AIが人を幸せにするのか」を超えて、

「AI時代だからこそ、人とのつながりにはどんな価値があるのか」という問いへと変わっていったのです。

日常に息づく、人と人とのつながりの価値

実はこの記事を書いている数日間、私は移住先の福島県で地域の方々と交流する機会に恵まれました。

・地産のものを味わいながら、地域の方たちと共に食事をする時間

・地域の未来について語り合う、何気ない時間

・夜、飲食店を出た後に気づいた、信じられないくらい身体に染み渡る新鮮な空気


ほんの少し前まで、「AIとウェルビーイングの関係性」について躍起になって考えていたはず…

けれども、ふと気づけば、

日常の中に、人と人とのつながりの価値が、ただ静かに息づいていたのです。



その時間を通して感じたのは、

身体の中にある滞っていたものが流れ出すような自然の恩恵。

そして、「人と人とのつながり」がもたらしてくれたリアルな温度感。

それは、今原稿を書きながら思い出しても、胸のあたりが、ぽかぽかしてくるような温かい感覚でした。


***


当たり前すぎる話かもしれませんが、

人は一人では生きていけません。

誰かに認められたり、支え、助け、応援されたり、ともに成長したりする中で、

自分らしさや生きがい、それこそ「幸せ」を感じて生きています。

・AIは知識を届ける

・思考を整理してくれる

・学びや成長を支援してくれる


けれども、


・人に愛と勇気と希望を与える

・人生の転機をつくる

・大切な想いを受け継いでいく

この役割を果たすのは、やはり人なのかもしれません。

まとめ

人は効率や便利さだけでは幸せになれないのかもしれない

AIは、これから益々、私たちの暮らしや仕事を支える存在になっていくでしょう。

その可能性に、私自身も大きな期待を感じています。


一方で、今回のAIサミットと、日常の関わりを通して、改めて感じたことがあります。

それは、人は効率や便利さだけでは幸せになれないのかもしれない、ということです。


・誰かと語り合うこと

・悩みを分かち合うこと

・応援し合うこと

そんな、ゆるやかで温かな、つながりを育む関係性の中に、私たちのウェルビーイングは存在しているのかもしれません。

***

今回の対話の最後、うるちゃんは、こう締めくくりました。

「AIとの付き合い方を考えた時に、現在進行形で進化しているから、

自分の意見も常にアップデートし続けていかないといけない。

それって、正直なかなか大変だなって思います。

『だからこそ、みんなでつながって、みんなで考えていこう』

そういうムードが、AIサミットにも、この勉強会の場にもあって、良かったなぁって思ってます。」


***


AI VS 人

ではなく

AI + 人


「AI時代だからこそ、人と人とのつながりについて改めて考えてみたい。」

そんな根元的な問いを持ち帰った、今回のAIサミットの振り返りでした。


※『びのけん日誌』は毎月、第2・4水曜日に更新します。次回は7/8(水)更新予定です。お楽しみに!

終わりに

ここまで、お読みいただきありがとうございました。

『びのけん日誌』では、これからも「組織が幸せに働くためのウェルビーイング経営のヒント」を探究していきます。

ぜひ、また訪れていただけたら幸いです。

もしも、中小企業の経営者として、
あるいはウェルビーイング経営や健康経営に携わる担当者として、

・ AI活用が進む中で、改めて「人間らしい組織」とは何かを考えたい

・ 「AIに仕事を奪われるか?」ではなく、“AIとどう共に生きるか”を考えたい

・ AI時代だからこそ、「問いを立てる力」や「人間性」の価値を探究したい

・ 正解のない時代に、「自分たちなりのAIとの付き合い方」を模索したい

これを機会に「ウェルビーイング経営」視点で、組織とAIとの付き合い方を改めて問い直してみませんか?!