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第21回 『びのけん日誌』「『2/7開催・ウェルビーイング経営セミナー』パネルトーク ちょっと見せ!!」②

皆さん、こんにちは。そして、こんばんは。CCOまどかです。

 

 

前回に引き続き、2月7日、神奈川県政策局いのち・未来戦略本部室 未病産業グループの主催で開催した「-組織の幸せを創造する-中小企業のためのウェルビーイング経営セミナー 」。

 

 

その中でも大変好評だった、ウェルビーイング経営に係るモデル事業 実施企業4社の皆さまと共にお伝えした「パネルトーク」の模様を、2回に渡ってお届けしております。今回は、その後半です。

 

(前回の続きからご覧いただければ幸いです)

 

取り組みを進めるプロセスで、気づいた点や学んだことは?!

漆間: 健康経営や、ウェルビーイング経営を進めていく中で、「これは大事だな」または、「実感している効果」など、気づいた点や学んだことについて教えてください。

 

 

 

アザエンジニアリング・長谷川さん弊社は、私が中心となって健康経営やウェルビーイング経営を推めているので社員がついてこないことが課題でした。

 

 

けれども、皆さんもそうだと思いますが、コロナで価値観が大きく変わる時がありましたよね。

 

 

それ以降、私は…初めは恥ずかしかったのですが、

 

 

「とにかく社員と、その家族を幸せにしていくんだ!!」

 

 

ということを、常々言うようになりました。

 

 

「社員の健康を大切にしていく。そして、みんなで幸せになっていく」

 

 

このことを、常々訴えるようにしていく中で、今では離職者が殆ど出ない会社になりました。

 

  

 

ビット・宮本さん:従業員のフィードバックで、1番嬉しかったことがあります。

 

 

弊社には従業員の健康経営チームがあり、そこから提案が上がってきて、ボトムアップ型で発信をしています。

 

 

今年、入社1年目の社員2人が手を挙げてくれて、チームに加わりました。

 

 

その社員の1人が「会社の健康経営の取り組みを見ていて、『すごく良いな! 自分もここに関わりたい!』そう思ってチームに入りました」と言ってくれました。

 

 

健康経営の取り組みを通じて、ウェルビーイングになっていく社員は、他にも沢山いますが、入社一年目の社員が率先して手を挙げてくれた、ということがとても嬉しかったです。

 

 

「やっぱり、どこかで見ていてくれている人が、社内にも沢山いるんだなぁ」

 

 

ということを、その社員のおかげで改めて実感することができました。

 

 

 

 

ヨコソー・川部さん:当社は、B-nO Consultingさんにご協力いただいてサーベイ(幸せ創造企業診断)をとっています。

 

 

私は、このサーベイを取ること自体にとても意味があると感じています。

 

 

というのも、ウェルビーイング経営に取り組むにあたって、

 

 

「何をやっていいかわからない」

 

 

というお悩みを、皆さま持っているのではないでしょうか?

 

 

もちろん、当社も同じでした。

 

 

施策を立てる上で課題を見つけなくてはならないけれど、それを従業員に質問しても、わかりません。

 

 

客観的な指標としてサーベイを取り、課題を見つけ、トップを含めた経営陣へ提案し、議論に持っていくことが大切だと思っています。

 

 

 

漆間:確かに、「見える化」って大切なことですよね。

 

 

 

 

日興テクノス・松川さん:健康経営を始めた当初、従業員の参加は任意にしていました。

 

 

「やりたくない」という人もいると思ったので、まず「無理強いをしないようにやろう」と決めました。

 

 

経営者が自己満足で行うウェルビーイング、健康経営は絶対にうまくいかないと思ったので。

 

 

その結果、社員の健康意識が大幅に向上しました。

 

 

セミナーやイベントも、業務で参加できない社員以外は、積極的に参加してくれるようになりました。

 

 

ウェルビーイング経営に関するアンケート調査も任意で行っていますが、回答率が良く、積極的に参加してくれています。

 

 

今では「次の健康イベント、何やりますか?」と、声をかけてくれる社員が多くなりました。

 

 

やっぱり地道に焦らずやることが1番だと思います。

 

 

 

漆間:松川さんは、飽きさせないための工夫も沢山されていましたよね!

 

 

セミナー会場では、びのけんの姿も…!? 

健康経営・ウェルビーイング経営、今後の発展に向けて…

漆間健康経営やウェルビーイング経営を持続可能な形で進めていくために、今後どのように発展させていきたいと考えていますか?

 

 

また、「これからチャレンジしたい!」と考えている企業様に向けてメッセージ等あれば、よろしくお願いします!

 

 

 

 

アザエンジニアリング・長谷川さん:私は経営者なので、会社には売り上げ目標もありますし、様々な目標指針があります。

 

 

けれども、やはりベースとしては、

 

 

「働いていただいてる社員の幸福度を上げていく」

 

 

それが生産性の向上につながると言う意味では、ウェルビーイング経営は絶対に欠かせません!

 

 

ここに、しっかり注力していこうと考えております。

 

 

 

 

ビット・宮本さん中小企業の健康経営やウェルビーイング経営の担当者は忙しく、本業が優先になりがちなので、社内だけで続けていくのは難しいと思います。

 

 

そんな時、他社の担当者とつながっていくことで、自分自身も励まされ、新しい取り組みを展開できるのではないかと思っています。

 

 

既に、今日登壇されている皆さんとも繋がることができました!

 

 

その中から、「この取り組みなら、うちにも合いそう」というものを取り入れていく。

 

 

また、私自身がやっている取り組みも、惜しみなく他の方たちにご提供しています。

 

 

他社と連携することで、持続可能な取り組みになっていくと思うし、ゆくゆくは持続可能な社会になっていくのではないか…そんなふうに思っております。

 

 

 

漆間「仲間作り」はすごく重要ですよね!

 

 

今の時代は、業務・業態ごとに環境変化による影響も非常に大きいので、他社と連携して生き残っていくという考え方は、とても重要なことかもしれないですよね。

 

 

ヨコソー・川部さん健康経営というのは、基本的に『守りの戦略』だと思っています。

 

 

たとえば、給料が上がったり、休みが取りやすくなったりするなどわかりやすいものではないでしょうか。

 

 

一方で、ウェルビーイング経営は『攻めの戦略』ですが、こちらは少し取っ付きにくかったり、分かりにくい戦略だと感じています。

 

 

そこで、会社としては、あえて様々なイベントを大げさに実施したり、普段の取り組みについてしっかり説明する機会を作ったりするなど、意図的に仕掛けていくことが大切だと思います。

 

 

そうすることで、今の当たり前の基準が、例えば50だとすると、粘り強く続けることで60、70、80といったレベルにまで高まっていき、従業員の意識も自然と向上し、実際の行動として現れるのではないかと考えています。

 

 

ですので、会社としてどのようにこの仕掛けをつくっていくかについては、しっかりと相談しながら次の施策を考えていきたいと思っています。

 

 

 

漆間:私たちも、様々な会社様を訪問させていただいていますが、「従業員の意識」は大切ですよね。

 

 

わかりやすい例で言うと、「ここの会社は笑顔が多いな」など、ちょっとしたことですが、「一人ひとりの意識の高さ」は、そんなところにも現れてきますよね。

 

 

川部さんが考える、意図的に仕掛けて意識を高めていくことは、大事なことだと思いました。

 

 

 

 

日興テクノス・松川さん:今日セミナーにいらしている方は、経営者だけではなく、「これから健康経営やウェルビーイング経営をやっていこう」という担当者の方もいらっしゃると思います。

 

 

私は「健康経営推進担当者」と名乗っていますが、普段は、経理・財務・総務・法務・庶務、全部をやっています。

 

 

忙しい中でも、担当者としてやらなきゃいけないのは「中小企業あるある」だと思います(苦笑)

 

 

その中でも、少しずつでもできることはありますし、周りは担当者をちゃんと見ているので、頑張ってやっていけば実を結ぶと思います。

 

 

そして、今の健康を維持していければ、社員は「将来、元気に歳をとっていける」と思っています。

 

 

私も、「若い頃から気を使えばよかったな」と、思うこともあります。

 

 

だから、「今の健康が大切!」ということを、若い人たちに、もっと知っていただければ…そんな思いで、これからもこの活動を続けていきたいと思っています。

 

 

 

漆間:これは難しいテーマですが、「今、困っていないからやらないこと」結構ありますよね。

 

 

病気になって初めて「健康のありがたみ」がわかるとか…

 

 

神奈川県の「未病」の取り組みも然り、自分が病気じゃない時は健康に対して意識が向きにくい(苦笑)

 

 

健康の話題を共有しやすい環境をつくることができれば、これからの若い人たちも健やかに過ごせる1つの仕掛けになるかもしれないですよね。

 

 

その時に気づかなくても、何かのタイミングで、

 

 

「やっぱりうちの会社がやっていることは、間違っていなかったんだなぁ~」

 

 

そんなふうに、従業員の方から思っていただける機会が来たら、嬉しいですよね。