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第20回 『びのけん日誌』「『2/7開催・ウェルビーイング経営セミナー』パネルトーク ちょっと見せ!!」①

皆さん、こんにちは。そして、こんばんは。CCOまどかです。

 

おかげさまで、『びのけん日誌』も20回目を迎えることができました!! 

 

これも、日々ブログを読んでくださっている皆さまのおかげです。ありがとうございます!!

 

 

今回は、2月7日、神奈川県政策局いのち・未来戦略本部室 未病産業グループの主催で開催した「-組織の幸せを創造する-中小企業のためのウェルビーイング経営セミナー 」

 

 

その中でも大変好評だった、ウェルビーイング経営に係るモデル事業 実施企業4社の皆さまと共にお伝えした「パネルトーク」の模様を、前後編の2回に渡ってお届けします。

 

 

まず始めに、登壇企業様の概要と取り組みなどを簡単に、ご紹介します!!

 

 

■会社名: アザエンジニアリング株式会社

 

事業内容:製造業(精密機械設計の会社。主力業務は、半導体製造装置メーカーの技術・設計支援)

 

創業: 1989年10月(創立36年目)

 

従業員数: 33名(技術者33名)

 

 

■会社名:株式会社ビット

 

事業内容:通信サービス業(業務系ソフトウエア開発の受託、運用、製品開発)

 

設立:1989年3月23日(創業35年)

 

従業員数:79名(2025年1月1日現在)

 

 

■会社名:株式会社 ヨコソー 

 

事業内容:建設業(『建てない建設業』マンション、集合住宅などの大規模修繕工事)

 

創業:明治41年(1908年)10月1日 ※創業117年目 継続企業・伝統企業 

 

従業員数:186名(男性139名・女性47名) ※2024年11月1日現在

 

 

■会社名:日興テクノス株式会社

 

事業内容:情報通信業(電気通信業などを営む、ICTの総合インテグレーター) 

 

設立:1946年(昭和21年) 今年で創業78周年

 

従業員数:84名(男性74名:女性10名) 

 

 

健康経営やウェルビーイング経営に興味を持たれたきっかけは?

漆間健康経営やウェルビーイング経営に興味を持たれたきっかけと、当時感じた課題や問題意識を教えてください。また、多くの方が「ゼロから新しい取り組みを始めるのはハードルが高い」と感じると思います。

 

 

「この課題は解決すべきだから、まず一歩踏み出す必要がある」

 

 

という意思決定の瞬間で、負担なく小さく始められる具体的な取り組みやコツがあれば、ぜひお聞かせください。

 

 

 

 

アザエンジニアリング・長谷川さん:弊社は従業員が少なく、それが大きな課題でした。

 

 

そんな中、以前参加した異業種交流会で、入浴剤を開発・販売している会社の社長が「日本を入浴剤で元気にするんだ!!」と熱く語っていて、とても感動しました。

 

 

この会社では、健康増進のために入浴剤を社員に提供することとプラスして、健康経営の支援を行っているという話を聞いたので、外部との連携をとりながら、健康経営認証を取得したのが経緯です。

 

 

 

 

ビット・宮本さん:私は中小企業診断士として、元々健康経営の研究をしていたのですが、弊社は技術者が多いため、

 

 

「数字で見せないと健康経営は導入されない」

 

 

と考え、日本でどんな成果があるのか」を数値で把握することを目指していました。

 

 

そして、2021年。代表の交代があり、

 

 

「このタイミングだ!」

 

 

と思い、今まで研究してきた成果を役員に提示し、健康経営を導入することになりました。

 

 

 

 

ヨコソー・川部さん:弊社の「強み」は、「現場代理人の常駐管理」による大規模修繕工事です。弊社の担当者が、毎日マンション等に通って、現場を管理する方法をとっています。

 

 

ですが、コロナ禍だった当時、社員が感染してしまうと「常駐管理ができなくなる」という経営課題を突きつけられました。

 

 

今まで「強み」だったことが、事業を継続する上でリスクとなってしまったのです。

 

 

そんな中、「何かできることはないか?」 社長と雑談している時に気づいたのが、

 

 

「そもそも会社として、『感染しないような仕組み』や、『健康が維持できるような仕組み』、何かやっていましたか?」

 

 

「やってないよね」と(笑)

 

 

ということで、健康に対する意識を社員自身に向けてもらうため、まず「健康経営認証を取ってしまおう!!」というのが、きっかけでした。

 

 

 

 

日興テクノス・松川さん:私が日興テクノスへ入社したのは5年前で、当社が健康経営を始めたのも5年前でした。

 

 

今でこそ、「健康経営推進 健康づくり担当者」として、様々なイベントや企画を行っていますが、当初は右も左も全くわかりませんでした(笑)

 

 

生命保険会社さんに「まずは健康経営認証を取ってみましょうか」と、ご助言をいただいたのが経緯です。

 

 

 

 

漆間:皆さんのお話を伺っていると、まず認証を取ってから、様々な取り組みを実施し、試行錯誤しながら「成長させていく」 というのも、一つの手なのかな、と思いました!

 

 

施策を進める中で生まれた、従業員や組織の変化は?

漆間:健康経営、ウェルビーイング経営の施策を進める中で、従業員や組織にどのような変化がみられましたか? 

 

また、手応えを感じたことなどがあれば教えてください。

 

 

 

 

アザエンジニアリング・長谷川さん:弊社は、技術者の多い設計事務所なので、当初は残業時間が多かった。

 

 

そこで、テレワーク、週休3日制などを導入した結果、今では月平均5時間位になりました。

 

 

また、社長ブログを毎日更新していて、今では1,700号以上に至っています。

 

 

ちなみに、毎週水曜日は健康経営について書いております。

 

 

このブログを、ありとあらゆるSNS(自社ホームページ、Facebook、LinkedIn など)で発信したところ、求人が非常に増えました! 

 

 

今では、週に2、3人は必ず応募があって、今週(イベントを開催した週の2/3~7)に限っては、既に5人の方から応募がありました。 

 

 

 

 

ビット・宮本さん:私からは、売り上げの向上について、お話ししたいと思います。

 

 

去年の4月、私から社員へ向けて

 

 

「ウェルビーイング経営に取り組むことで、創造性が3倍、生産性が1.3倍、売り上げが1.37倍になる(※)。社員みんなが幸せになれば、今年度の目標が達成できるんですよ!」という話をしました。

 

 

そうしたら今年度、見事に目標売り上げを達成するところまで来ました!!

 

 

まさに、売り上げを目標にするのではなくて、「社員の幸せ」を目標にした方が、結果的に売り上げが上がるということを、私自身も実感することができました!

 

(※出典:The Benefit of Frewuent Positive Affect:Does Happiness Lead to Success?  /リュボミアスキー,キング,ディーナー,2005)

 

 

 

 

漆間:売り上げを目標にすると苦しいですよね(苦笑)

 

 

それより、「みんなが楽しく、幸せで、ワクワクすること」を考えた方が、取り組みやすいと思います。

 

 

 

 

ヨコソー・川部さん:弊社では、以前よりも色々な意見やアイデアが出てくるようになりました。

 

 

具体例をあげると、がんを早期発見する検査を導入しました。これは、一社員の提案から決まったものです。

 

 

そして、育休ですね!

 

 

建設業なので男性社員が多く、「とてもじゃないけど、育休取れないよ」という雰囲気があった中で、一昨年あたりから男性の育休取得者が出てきて、最長3ヶ月ぐらい取得されています。

 

 

今までの組織風土では考えられなかった動きが実際に現れ始めていて、良い影響が出ていると実感しています!

 

 

 

 

漆間「社員からの提案」というのが良いですよね!

 

 

それを丁寧に拾うところも、良い組織文化だと感じました。

 

 

 

 

日興テクノス・松川さん:健康経営を始めたばかりの頃は、ウェブセミナーをやっても総務課の5人しか集まりませんでした(苦笑)

 

 

それでも、私が右往左往しながら色々な取り組みを行っていると、

 

 

「松川さん頑張っているから協力してあげようよ!」

 

 

という声が社員からあがり、徐々に変わっていきました。

 

 

それから、新卒採用(2025年卒)では早々に良い人材を獲得することができましたし、売り上げも過去最高額に達し、色々な面で良い影響が出ています。

 

 

私は元々、労務担当者でもあったので、特定保健指導について消極的な社員に対し、「どうにかして実施してもらいたい」と考えていました。

 

 

それが、今では100%受診しています!

 

 

今年度は、特定保健指導についてホームページに載せましょう、と言ってくれる社員も現れたり…

 

 

社員自ら積極的に取り組んでもらえるようになったと感じています。

 

 

 

 

漆間:健康経営や、ウェルビーイング経営を始めた当初 「誰もセミナーに参加しない」 という状況はあるあるかな、と(苦笑)

 

 

私もウェルビーイング経営を始めた頃 「ウェルビーイング」 という言葉すらあまり知られていませんでしたから、

 

 

「幸せ? 壺でも売られるの?!」

 

 

という塩対応…結構されてました(苦笑)

 

 

モチベーションを保つのは大変だと思いますが、 諦めずに発信し続けることで「共感を呼んでいく」 というのは、とても大切なことだと感じました!

 

 

(次号へつづく)