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「リーダーは、今日も挟まれている」〜ウェルビーイング経営視点で見えてきた、リーダーたちの本音とリアル〜

「リーダーは、今日も挟まれている」〜ウェルビーイング経営視点で見えてきた、リーダーたちの本音とリアル〜

皆さま、こんにちは。そしてこんばんは。CCOまどかです。

今回の『びのけん日誌』のテーマは、「リーダーシップ」

「これが正しい」と強く言い切れないことが増えた今、リーダーであることは、以前よりもずっと難しい役割になっているのかもしれません。

「怒れない」「でも、言わなきゃいけない」

「寄り添いたい」「でも、決めなきゃいけない」

導くことと、支えること。

決断することと、共感すること。

今回の対話を通して見えてきたのは、そんな矛盾する期待を同時に背負わされている、リーダーたちのリアルな姿だったように思います。

リーダーシップとは

今回の『びのけん日誌』は、B-nO Consultingが主催するオンライン勉強会、「組織のウェルビーイング創造MTG」の第2回「リーダーシップ~困難な時代に、どう導くか・どう支えるか~」を通して生まれた対話を基に綴っていきます。

時代とともに変化するリーダーの役割

リーダーシップのあり方は、時代とともに変化してきました。

1950年代に主流だったのは、「俺についてこい」と前に立ち、引っ張っていく「指示・管理・結果重視の“統率型”のリーダーシップ」です。

高度経済成長期のように、同じ方向を向いて突き進むことが求められた時代には、強く決断し、チームを引っ張るリーダーが必要とされていました。

1980年代では、「相手や状況に応じて関わり方を変える」という「柔軟性・適応力の“状況対応型”のリーダーシップ」が注目されるようになります。

さらに2000年代以降は、「支援型・共創型の“サーバントリーダーシップ“」と呼ばれる、“共感・信頼、共につくる・支えるリーダー”の考え方も広がっていきました。

ちなみに、サーバントというのは「仕える人」、「奉仕する人」という意味ですが、何も相手や部下に「へこへこしろ」ということではありません。

ロバート・K・グリーンリーフは自著『サーバントであれ』で、こう語っています。


“リーダーである人は、まず相手に奉仕し、その後に相手を導くものである“


元々「リーダー」という言葉は、「支配的」という意味合いがすごく強かった。

だから、支配ではなくて、

「支援、共感、成長促進というのもリーダーにおける役割の一つ」

そんな意味合いで、“サーバントリーダーシップ“ という言葉が広がっていっているのだと思います。

求められる役割そのものが、“ごっちゃまぜ”

しかしながら、現代社会は変化が激しすぎる変革期。

VUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)と呼ばれる時代においては、一つのリーダー像だけでは立ち行かなくなっているのではないでしょうか。


「なんていうかね、”ごっちゃまぜ”」


リーダーの役割について説明した直後、思わず、うるちゃん(漆間 聡子)から出てきた、この言葉が印象的でした(笑)


強く引っ張ることも求められる。
でも、威圧的になってはいけない。

寄り添うことも求められる。
でも、最後は決めなければいけない。

任せることも必要。
でも、責任は取らなければならない。

つまり今のリーダーは、

「導く人」でありながら、
「支える人」でもあり、

「決める人」でありながら、
「聴く人」でもある。


そう、現代社会では、リーダーに求められる役割そのものが、

まさに“ごっちゃまぜ”

言い換えると、リーダーは、“矛盾する期待を同時に背負わされている存在“ なのかもしれません。

リーダーたちのリアルと本音

ここからは、実際の対話で生まれた言葉を中心に、“今の時代に必要なリーダー像“ について考えていきます。

今、リーダーに求められているもの

対話の中でまず出てきたのは、「今の時代、リーダーは本当にやりづらい」というリアルな声でした。

印象的だったのは、

「何でもハラスメントになってしまうから、怒れない」

「怒るどころか、指導すら怖い」

といった“怒れない“という声。

実際、私たちが携わっているウェルビーイング経営支援先の管理職研修の現場でも、そんな声をよく耳にします。


(読者の皆さまも感じていらっしゃるかもしれませんが、かつてのような“強く押し切るリーダーシップ”は通用しづらくなっていますよね…)


一方で、

「クオリティを下げるような行動に対しては、ちゃんと言わなきゃいけないと思う」

「やっぱり間違っていることは、ちゃんと伝えなきゃいけないよね」

という声も上がりました。

確かに、以前であれば、「空気を読む」「背中を見て学ぶ」が成立していた場面でも、今は言葉にしなければ伝わらない。

“察して”では伝わらないのも、今の時代のコミュニケーションの難しさです。

***

優しく寄り添うだけでは、チームは前に進まない。
かといって、強く言えば関係が壊れるかもしれない。

何を考えているのか。
なぜその判断をしたのか。
どこに向かおうとしているのか。

それを、丁寧に言語化して共有することが、今のリーダーに求められるようになってきているのです。

(た、大変…)

寄り添うのか、決めるのか「リーダーのジレンマ」

「でも、寄り添うのと、決断するのって、全然違う気がする!」

こんな声が上がるくらい、今回の対話で特に盛り上がったのが、「寄り添うこと」と「決めること」の間にあるリーダーのジレンマでした。

上述したように、最近のリーダーシップ論では、共感や支援、「相手の成長を促す」といった“コーチ的な関わり”が重視されるようになっています。

一方、リーダーには、

「決める」
「責任を取る」
「方向を示す」

という役割もあります。

(確かに、部下の話をじっくり聞きたい時と、組織として判断を下さなければならない時では、求められる在り方そのものが違いますよね…)

つまり、リーダーは、寄り添うだけでもダメ。
かといって、決めるだけでもダメなのです。

しかも難しいのは、

自分が下した決定によって、誰かを傷つけてしまうこともあるということ。

会社の経営事情。
現場としての正義。
部下の想い。

どれも理解できてしまうからこそ、リーダーは苦しい。

「めっちゃわかる。きついよ…」

そんな言葉に、多くの人が深くうなずいていました。

リーダーは、今日も挟まれている

今は、働き方も価値観も、本当にバラバラです。

Aさんを優先すると、Bさんが納得しない。
現場を守ろうとすると、会社の経営方針とぶつかる。
共感しようとすると、決断が遅れる。

理想と現実のあいだ。
多様な価値観と、組織の方向性とのあいだ。

いつだってリーダーは、その真ん中に立たされて

「挟まれている」

それでも、決めなければ前に進まない。

“正解がない中で、決め続ける”という難しさや苦しさを抱えながら…


「はぁ〜…なんで、こんなことまで考えなあかんねん」


参加者から思わず漏れ出た本音に、ドッと笑いが起きました。

それでもリーダーを続けるということ

リーダーのウェルビーイング

「みんな挟まれてますね〜」

この言葉が、笑い混じりで出てきた対話の終盤、不思議と柔らかい空気が流れていました。

もしかするとその裏側には、

“自分だけじゃなかった”

という安心感があったのかもしれません。


「強く引っ張るべきなのか。寄り添うべきなのか。」

「厳しく伝えるべきなのか。見守るべきなのか。」


答えは状況によっても、人によっても変わる。

だからこそ、リーダーは迷う。

それでも、

違う価値観を持つ人と向き合い、対話し、悩みながら決め続ける。

その積み重ねが、結果として人の器を広げていくのかもしれません…

***

ある参加者は、

「部下に共感することで、自分の器が大きくなる」

と話してくれました。

リーダーという役割は、苦しさも、思い通りにならないことも多い。

でも試行錯誤しながら、人と関わり続けていく中で、自分自身も育てられていく。

そんな、「リーダーのウェルビーイング」と言っても過言ではない“豊かさ”が、ここには確かにあるように感じられました。

必要なのは“しなやかな強さ”

最後に対話を通して感じた「リーダーシップにおける大切な要素」を、まとめてみました。 

***

導くこと。

支えること。

決断すること。

寄り添うこと。

そのどれか一つではなく、

矛盾するもののあいだを行き来しながら、人と関わり続けること。

そして、正解を出すことではなく、問い続けること。

さらに、その問いを、一人で抱え込まないこと。

***

これらの要素は、今の時代に必要な“しなやかな強さ”なのかもしれない…そんな風に感じました。

と同時に、今回の対話では、

「これが理想のリーダーだ」

という結論を出すことよりも、

それぞれが現場で感じている葛藤やモヤモヤを持ち寄りながら、

「わかる!」
「それ、あるよね〜」

立場や役割を越えて語り合えた時間そのものに、とても大きな意味があったように感じられました。



※『びのけん日誌』は毎月、第2・4水曜日に更新します。次回は2026年6月10日水曜日に更新予定です。お楽しみに!

「試行錯誤の時間」を、共につくる

ここまで、お読みいただきありがとうございました。

『びのけん日誌』では、これからも「組織が幸せに働くためのウェルビーイング経営のヒント」を探究していきます。

ぜひ、また訪れていただけたら幸いです。

***

今回のように、様々な立場で抱えてきたモヤモヤを持ち寄りながら、

組織の中に、少しずつ“優しさ”と“強さ”と“ウェルビーイング”を育てていく。

そんな、これからの時代に必要な「試行錯誤の時間」そのものを、
私たちと一緒につくっていきませんか?!

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